世界の歯科市場規模は2021年に363億2,000万米ドルと評価され、2022年の388億4,000万米ドルから2029年までに639億3,000万米ドルに成長すると予測されており、予測期間中に7.4%のCAGRを示しました。
国内歯科技工所は約21,000軒。年々増加傾向。
厚生労働省の調査(衛生行政報告)によると、2020年(令和2年)、全国には34,826人の歯科技工士が活躍しており、20,879の歯科技工所で働いています。その大半が個人経営の小規模な歯科技工所であり、1つの歯科技工所の平均従業員数に換算すると約1.7人となります。つまり、歯科技工業界は、数人の技工士で経営されている小規模な歯科技工所が全国に散らばっている「小規模分散型」のビジネスモデルとなっています。
一方で、数十人~数百人の歯科技工士が働き、年間売上が10億円を超える大手歯科技工所も存在します。有名な歯科技工所の一例を挙げると、札幌デンタルラボラトリー(北海道)、成田デンタル(千葉)、杏友会(東京)、スワデンタル(神奈川)、デンタルアクト(神奈川)、ワールドラボ(新潟)、グランド・ラボ(愛知)、和田精密歯研(大阪)、リック(大阪)、シケン(徳島)、ギコウ(福岡)、愛歯(熊本)といった歯科技工所が挙げられます。なお現在、日本で最大手の歯科技工所は和田精密歯研(大阪)で、年間の売上規模は、約100億円です。これらの歯科技工所では、保険の歯科技工物をメインに作製しつつ、一部、自費の歯科技工物を作成している状況です。
一方、歯科技工所の3Dプリンターを導入することで、口腔内スキャナーで撮影した歯列データ(STLデータ)をプリントすることができます。プリントされた歯列模型は従来のコンサルティング、補綴や矯正装置の製作を石膏模型と同様に使用することが可能です。関連会社の歯科技工所で日々3Dプリンター使用しています。
今後、歯科診療、歯科技工のデジタル化が加速しそうです。
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